ソーラーバッテリー

日本でもっともオフグリッド・車中泊ソーラーバッテリーシステムにたけている技術ノウハウの宝物庫

ケーブルの容量表

 

公称断面積 導体外径(mm) 許容電流値(A) 許容W 名称 金具
0.3sq 0.7 6 72    
0.5sq 0.9 10 120    
0.75sq 1.1 13 156 家庭コード  
1.25sq 1.5 18 216 VVF  
2.0sq 1.8 24 288 2sq R2-3
3.5sq 2.5 35 420    
5.5sq 3.1 50 600    
8sq 3.7 60 720 66A アーシング R8-4/8
14sq 4.9 88 1056   R8-4
22sq 7 124 1488   R8-8
30sq 8.1 150 1800    
38sq 9.1 176 2112    

システム組むとき、各配線にどれぐらいの電流が流れるかで使用するケーブルが変わる。12Vシステムではケーブルがどうしても太くなるが、バッテリーとインバーター間を結ぶ太さとしては38sqが理想的ではあるものの、重いし、曲げづらく動かしにくい。これはシステムを組むとき扱いづらく危険ですらあるので、柔軟で曲げやすいが問題ないもので構成するのがベストとなる。

知っておかないと危険!電線サイズと許容電流の関係について - YouTube

自動車用バッテリーを使用する場合の端子の選び方

 自動車用バッテリーを使用する場合、バッテリーにケーブルをつなぐための端子がいる。端子は以下がよい。スピードタイプ。

 

125D31 など大型はこちら「D」が型番にあるか?

ディープサイクルバッテリーM27MFなどはこちらになる。 

 40B19など小さい方はこちら「B」が型番にあるか?あるならこちらである。

 端子はプラスとマイナスで微妙に大きさを変えてある。誤って接続しないためだろう。

 

メーカーはエーモンがいい。なぜなら、締めるボルトは10mmのメガネレンチがあればいい。

 

メルテックは12㎜のメガネレンチがないと使えないので不便

メルテックも出しているが12㎜のメガネレンチがないと開け閉めできない。

 自分はダイソーで8㎜ー10mmのレンチが1つで何でもこなせるので愛用しているがそれが使えないので不利だ。もう1つこれ用に用意しないといけないからだ。 

 なお、プラスドライバーのネジ部分は「+2」の普通の家庭用の大きい方で開け閉めできるので「+2」のドライバーは常時持っておくといい

 今回なぜスピードタイプを勧めるかというと、端子に3つの配線をコネクトできるからだ。ネジ部分で2つ。直接ケーブルを締め付ける部分で1本。分岐させたり並列の際に便利。蝶ねじだと全部抜かないと複数の端子がはめられないので、現場では危なっかしいし、締めるのも一苦労する。これならバラバラに抜いて、はめることもできるので便利。

 

なお、M27MFやM31MFなどのAC Delcoのディープサイクルバッテリーを使っている人もいると思うが、並列の場合、つい付属の蝶ねじの端子でケーブルつないでいると思う。私もそうしているが便利だけど、実は損失があるようだ。

伝導効率を上げるには太い端子のほうに端子コネクタをつけてそちらに太いケーブル(22sq~38sq)をつけたほうがいい

 

チャージコントローラーの電流どれぐらい電力稼いだか知りたい場合

安いチャージコントローラーだと動いているようだが一体何をしているか?がわからない。特にソーラーパネルがどれだけ発電しているのか?把握したいことがある。

 

外付けで電圧・電流計を買って接続するのも確実だが、実はそれ自体がチャージコントローラー並みに高い。 

 でも、せっかくやるならこういうチャージコントローラーにしておけば、自動で測定値を知ることができる。 自分が愛用しているのはこれ。

 2000円程度だし。予備機を買い込んでおいて壊れたら換えている。残念だがソーラーシステムのほとんどは中国製なんだ。日本のメーカーやらなさすぎ。パナソニックソーラーパネル事業から撤退したというし情けない。三菱電機も家庭用ソーラーパネルぐらいしかやらず、ホビーや車中泊・キャンパー向けのソーラーシステムはまるでやっていない。欧米もたいして聞かないよ。

中国オンリー……なんで品質は「悪い」。1年で壊れた、USBがもげた……当たり前。でも、日本製の選択肢がないんだからしかたない。割り切って「安いものを使い捨て」でやることがコツだ。経産省もこうしたソーラーシステムのライン・パーツの国産化を推進しておくべきだったね。原発ばかりしないで(笑)。今頃ボディーブローで日本国民が困っているよ。

 

この機種だと、ソーラーパネルが今何A電流を出しているか?今まで発電した総電流量の積算値(Ah)も得られるので便利だ。自分のシステムがどれだけのパフォーマンスで動いているか?知れると、改良や増設の検討が楽になる。

自分の場合、毎日の積算値をメモして、天候と比較してパフォーマンスの把握。あと、故障の目安。バッテリーの満充電かを把握している。

一般的なチャージコントローラーは、バッテリーが枯渇していると「バルク充電」といって、どんどん発電をそのまま充電に使うが、満タンになってくると「フロート充電」といってわずかしか充電しないようになる。そうすると、せっかく発電した分は捨てられるのでもったいないから、適度に使用することにしている。その分家電動かせるからね。

DC12VとUSBを自由にとる方法

クルマにバッテリーバンクを積むと、自由にDC12V、USBソケットをつくることができる。もちろん使用電流量を計算したうえで、破綻しないように電線の太さを確保して配線する必要があるが、手軽に使えるのは以下のDC12Vシガーソケットだ。 

12Vのシガーソケットの家電が3つ使えるし、USBも4つあるので便利だ。 

これだと、通常の車のシガーソケットに挿さないと使えないのでバッテリーから直接とれる「メス」をつなげる必要がある。それがこれだ。

 こちらの電線をバッテリーのプラス、マイナスの端子にネジ止めや端子でつける。フューズはシガーソケットに内蔵されているのでいいだろう。

でかいパネルは持つな

世間では発電量や効率を追求して「最大電力が稼げる大きなパネル」で組もうとする。そもそもメガソーラーや家庭の屋根につけるやつは260Wのデカいパネルだ。だが、あれは1枚20キロ近くある。

M27MFを1台持つだけでも「スポクラ筋トレ」の覚悟がいるが、20キロの畳を抱えたり背負うことを……考えてほしい。一般人、主婦にはまるで無理だ。二人以上で抱えていかないと事故が起きる。

ましてや、高い位置に持ち上げたり、引き上げるのは……クレーンや滑車ときちんとした計画が必要になる。なので……やめたほうがいい。

 

一般人の限界は単結晶100Wのパネルまでだ。あとフレキシブルにしたほうがいい。フレキシブルの薄さ、軽さは、通常パネルの10分の1である。誰でも持てる。危なくない。これからの人は、このパネルでやったほうがいい。発電力はチェックしたが問題ない。重たいパネルと何ら変わらない。 

 

12V,24V,36V,48Vどのシステムがいいか?

これも、よく電気工学の関係者から言われる

「24Vや、48Vにしたほうが楽ですよ」

電気工学的には当たり前である。24Vや48Vのほうがいい。

 

だが……だ。私がしようとしているのは「災害時、文明崩壊以後の世界」での「長期的」「自己完結的」「メンテナンスが楽」「サバイバビリティにたけている」システムの構築である。

 

現代社会の便利で科学技術やサプライが途切れていない条件なら、それこそ思い切り最新技術の集約でやればよい。

 

そもそも、12Vというのは自動車用バッテリーからの電装品のシステムであり、これは100年近く「変わっていない」「太古のシステム」である。

 

電気工学的なら12Vより、倍の24V、3倍の36V、4倍の48Vに電圧を上げれば「通す電流のラインを細くできる」……12Vでついてまわる「38sq」のぶっといケーブルとおさらばできる。48VならほとんどのラインをAC100Vの電線で取りまわしてもやっていけるだろう。

 

だが、現実的には車で動かす家電はシガーソケットDC12Vがほとんどであり、24Vはトラック用とかの一部になっている。さらに36Vや48Vになると、そもそも正弦波インバーターの価格がアホみたいに……高い。

 また、バッテリーも「直列接続」になるので、常に2台、3台、4台を保有しないと「最低レベルの動作」すらできなくなる。しかも複数のバッテリーは性能劣化があってはならない。でも、12Vで組めば最後の1台でもシステムを維持できる……このサバイバビリティを考えると不利でも12Vなのだ。

 

あと、48Vは、EUアメリカでもBMWやベンツなどでも「そろそろ48Vにスマートに」という流れではあるのだが、同時に安全面では「死にボルト」といわれる高い電圧なのだ。なので、一般人が電装品を取り扱うにはハードルが高くなる。ということでこれも48Vで組まない理由のひとつだ。

 

なので、12Vしかやらないことにしている。12Vで、できる範囲のことに落とし込む。そういう思考でやっている。

 

 

1500W正弦波インバーターはどれがいいか

テスト結果と、機能面、コスト面でいいのは以下の2機種である。

 

■高くても正弦波1500Wインバーターを推奨する理由

 家庭のコンセントが1500Wだからである。つまり、1500Wなら家庭で使う家電がほぼ全部動作させることができる。

ヘビー級の電力消費をするのは「電子レンジ」「ドライヤー」などだが、これらも動かすことができる。

それから「正弦波」でないと、マイコン制御系の家電が動かなかったり、電気掃除機など一発で故障したという……悲劇が報告されている。なので家庭用電源と同じウェーブを出せる正弦波インバーターに最初からしておいた方がいい。災害時、アウトドアで何をつなぐか?わからないからだ。

 

■50Hzと60Hzが手動で切り替えられる機種であること

 これ、安易に考えているとまずい。実は世間では55Hzといって、50Hz~60Hzの中間でごまかして動くようにしようとしているものがある。ところがこの機種だと、つないだら明らかに動かない家電が続出した。マイコン・タイマー内蔵系の家電は動かない。なのできちんと50Hz、60Hzをスイッチで選択できる機種にしたほうがいい。

以下の500Wインバーターでテストしたらホームベーカリーが見事に動かなかった

 50Hz/60Hz切り替え機種に変更したらちゃんと動作した。

 

■リモコンは意外と必要

 たいていのインバーターは本体のスイッチでオン・オフをするようになっているが、これだと日常生活でいちいちインバーターの置いてある場所に行かないと起動できない。だがリモコンがあれば離れた場所から手軽にオン・オフできるので便利である。特にインバーターはバッテリーバンクと一緒に配置するので隠れた場所になりがちであり気軽に操作できない。常時オンして運用するならいいが、都度のオン・オフをするのであればリモコンはあったほうがいい。

 

現状推奨しているのはこの機種である。

YITRANIC 

 この機種がいいのはリモコンがついていることである。5mのUSB接続のケーブルになっており車内に積んだ場合、運転席や室内でインバーターのオン・オフ。さらにはバッテリーの現時点の電圧も表示される。しかもリモコンには1AだがUSB充電端子が2つついており、スマホやUSB家電の使用がこちらでもできる。大変便利である。

 

 5mを超える離れた場所からリモコンでオン・オフができる機種としてはNOVOPALが適している。

 LANケーブルを使ってリモコンを動作させるので、市販の10mなどのLANケーブルでつなげば倉庫から自宅内までの長距離の配線でのインバーターのオン・オフが可能になる。