テスト結果と、機能面、コスト面でいいのは以下の2機種である。
■高くても正弦波1500Wインバーターを推奨する理由
家庭のコンセントが1500Wだからである。つまり、1500Wなら家庭で使う家電がほぼ全部動作させることができる。
ヘビー級の電力消費をするのは「電子レンジ」「ドライヤー」などだが、これらも動かすことができる。
それから「正弦波」でないと、マイコン制御系の家電が動かなかったり、電気掃除機など一発で故障したという……悲劇が報告されている。なので家庭用電源と同じウェーブを出せる正弦波インバーターに最初からしておいた方がいい。災害時、アウトドアで何をつなぐか?わからないからだ。
■50Hzと60Hzが手動で切り替えられる機種であること
これ、安易に考えているとまずい。実は世間では55Hzといって、50Hz~60Hzの中間でごまかして動くようにしようとしているものがある。ところがこの機種だと、つないだら明らかに動かない家電が続出した。マイコン・タイマー内蔵系の家電は動かない。なのできちんと50Hz、60Hzをスイッチで選択できる機種にしたほうがいい。
以下の500Wインバーターでテストしたらホームベーカリーが見事に動かなかった。
BESTEK 純正弦波 カーインバーター (バッテリー接続クリップ付) 500W 車載充電器 六つ保護機能 DC12VをAC100Vに変換 12V車対応 MRZ5010BU
- ※55Hzなので、使えない家電があるので注意を
50Hz/60Hz切り替え機種に変更したらちゃんと動作した。
■リモコンは意外と必要
たいていのインバーターは本体のスイッチでオン・オフをするようになっているが、これだと日常生活でいちいちインバーターの置いてある場所に行かないと起動できない。だがリモコンがあれば離れた場所から手軽にオン・オフできるので便利である。特にインバーターはバッテリーバンクと一緒に配置するので隠れた場所になりがちであり気軽に操作できない。常時オンして運用するならいいが、都度のオン・オフをするのであればリモコンはあったほうがいい。
現状推奨しているのはこの機種である。
YITRANIC
この機種がいいのはリモコンがついていることである。5mのUSB接続のケーブルになっており車内に積んだ場合、運転席や室内でインバーターのオン・オフ。さらにはバッテリーの現時点の電圧も表示される。しかもリモコンには1AだがUSB充電端子が2つついており、スマホやUSB家電の使用がこちらでもできる。大変便利である。
5mを超える離れた場所からリモコンでオン・オフができる機種としてはNOVOPALが適している。
LANケーブルを使ってリモコンを動作させるので、市販の10mなどのLANケーブルでつなげば倉庫から自宅内までの長距離の配線でのインバーターのオン・オフが可能になる。