ソーラーバッテリー

日本でもっともオフグリッド・車中泊ソーラーバッテリーシステムにたけている技術ノウハウの宝物庫

単3ニッケル水素充電池でUSB電源でポータブルカーナビの動作、スマホ充電ができた機種、NG機種

単3のニッケル水素充電池4本でUSB電源のモバイルバッテリーを運用する際、機種で「まったく使えない」ものがあることが判明した。

この機種がそれだったので、注意するように。

ポータブルカーナビもスマホ充電も使えなかった機種

■使えた機種

テストの結果、「パナソニックポータブルカーナビのゴリラ」をUSB接続で「起動・動作」でき、なおかつスマホでType-C経由でも充電できた機種は以下の2つだった。

トップバリュの機種(現在廃版だとのこと)

トップランドの機種。こちらはまだ入手できるかもしれない

なお、以下の機種もテストの結果スマホ充電(アンドロイド、グーグルPixel)Type-Cケーブル使用で充電使えた。カーナビも動作した。LEDライトついて懐中電灯代わりになり便利。

 

ダイソーReVOLTESの満充電時の電圧と乾電池型充電器によるUSB電源確保の方針について

ダイソーReVOLTESの単3の満充電時の電圧=1.43Vあった。

セリアのVOLVANOの単3は1.42Vあった。

したがって4本だと5.72V得られるのでUSB経由でのスマホなどの充電が可能。以下の乾電池式モバイルバッテリーでの運用がトータル面で合理的で便利。

ちなみに新品のアルカリ単3(パナソニック)で4本で6Vは出ていた。

リチウムイオンによるモバイルバッテリーは「爆発・火災」事故が多く、サバイバル時もあまり車内や身近に持たないほうがいい。少しでも持たないようにするため、旧式だが技術的にこなれて安全なニッケル水素充電池を活用するのが便利。

なぜなら、ソーラーバッテリーや自動車バッテリーの12Vなど標準的なUSB出力による電源による充電が可能だし、乾電池型のさまざまな小型家電・照明の動作にも使える。

上記のような低価格のチャージコントローラーにはたいていUSB(1A)がついており、ここから以下のUSBによる充電器で充電ができてしまうからである。

 

 

ソーラーバッテリーによる乾電池型充電池システム

車中泊車およびオフグリッドシステムでの生活において、乾電池型のニッケル水素電池は乾電池使用の低電力家電を長期的に運用できる重要なシステムとなる。マンガン・アルカリ乾電池は使い捨てだがニッケル水素の充電池は図のようにUSB経由でソーラーバッテリーにより半永久的に運用が可能である。いかにキモのシステムの1つとなるかその有用性が理解できると思う。

ソーラーバッテリーUSB充電器による乾電池型充電池での家電体系図

しかも、ニッケル水素電池リチウムイオン電池による運用よりはるかに安全、耐久性がある。リチウムイオン電池BMSによる回路制御がないと運用できず、長期使用ではBMSの回路劣化や故障によってバッテリー自体が全く使用できなくなる。この点を知らずリチウムイオンバッテリーシステムに依存、傾倒することは生存性の上で危険である。

■本システムのメリット

(1)ニッケル水素電池は充電器以外は通常の乾電池と同じ運用ができるので電池ごとの故障・劣化のリスク分散が可能。

(2)コストが安く入手しやすい。

(3)充電時の爆発などの危険性がリチウムイオンに比較して圧倒的に少ない。

(4)乾電池使用の家電のほとんどを動作させることができ使い勝手がいい。

(5)低電力で充電、使用できるためソーラーバッテリーの能力が低くても運用できる。

■推奨USB充電器

現在テストの結果、推奨できる機種。

一度に4本、単3、単4いずれも混在で同時に充電できる。USBミニ、USB-Cの2つの系統で使用できる。安全機構も備えており、充電池の劣化チェック、自動停止、過充電保護などがあるため放置状態でも安心して使用できる。充電状態もインジケーターで視覚的に確認できる点がいい。

前回のBonaiの機種も使いやすかったが耐久性3年がメドという検証結果が出たので本機種についても3年の耐用年数と考えて使用するといいだろう。予備機も含めて複数台もつといい。

■推奨ニッケル水素充電池

現状、こちらで検証して「今のところ問題なし」の電池。

(1)EBLの単4、800mAh

EBLは中国製だが中国製の問題点は「容量表示はほぼウソ」「耐久性は期待できない」「高容量製品は発熱や破損リスクがある」ということである。そのため、わざと低用量のこなれたレベルの製品にダウングレードして装備している。これは安全性を重視したためである。

やたらオーバースペックを要求して「発熱」「発火」「爆発」事故を起こすものは手持ちにしたくない。

(2)ROWA 単3、単4

いちおう日本の中小企業となっているが、実質は中国製輸入品らしい。ただ、今のところは安定、安心できる使用で採用している。

ニッケル水素電池のローリングストックサイクル

 検証の結果ダイソーのReVOLTESについては4年使用できた。そのため、中国製にせよニッケル水素充電池についてはローリングストックサイクルとして最長4年間はとれると考えている。

 

BonaiとダイソーのReVOLTESニッケル水素充電池の耐久性結果

すでに両製品とも生産・販売終了だがBonaiのUSBによる充電器とダイソーニッケル水素充電池の耐久性がわかった。

BONAIのUSBタイプ充電器とダイソーReVOLTESニッケル水素充電池

BONAIの充電器については3年経過で故障した。

ダイソーの充電池(単3、1300mAh)は4年近く使用できた。1日1回と推定して1400回近くの充放電ができたと考えられる。

このことから、USB型充電器のサイクルは3年サイクルでのローリングストックがいいだろう。

ニッケル水素充電池については3~4年サイクルでのローリングストックでいいかと思われる。

BONAI充電器スペック

 

40Aと60Aのコントローラーの違い

現状で電流値の積算など安価で便利に使えるPWMコントローラーは40Aと60Aの機種がある。その違いを分解して回路を比較してみた。

40Aと60Aの回路の違い

MOS-FETの数が1つ違う程度だ。そのためソーラーパネルから受け取れる電流が最大40Aか60Aかの違いはMOS-FETの数で決めているようだ。

実験したところ40A版だと30A程度のソーラーパネル電流の入力で回路から振動音が聞こえ、発熱も40℃超えてきた。60A版だと余裕がある分耐えられた。

ただ、この機種はMOS-FETからの放熱が裏でたまる傾向があるので、発電量を増やして入力電流を多くしたい場合は放熱を十分にできる設置空間を設ける、ファンなどで冷却したほうがいいだろう。

 

 

125D31とMF60038の違い

以下、実験した結果を記す。

■新品時の性能状態(125D31R)72Ah(5時間率)750CCA(メーカー公称)

実際の所、新品時は790A台を出していた(複数台ほぼ同じだった)いいものだと800A出していた。

■新品時の性能状態(MF60038)100Ah(20時間率)870CCA(メーカー公称)

980Aで最大性能を得られる。なお、MF60038は横サイズが125D31より5㎝広がるのと重量が2.9キロ増えるが、最大容量を得ることができる。容量的には125D31より11%増える感じだ。125D31と同じ5時間率に換算した場合83Ahぐらいに推定される。

電線の電圧や電流損失を知る方法

ソーラーパネルや、バッテリー、インバーター間のケーブルの長さは「抵抗」によって流れる電圧・電流の損失を生み出す。いったいどれぐらいの長さなら損が少なく済むか?限界値を知るのには以下のサイトで計算するといい。

電圧降下計算式 自動で計算できます|電設資材ネット通販 Watanabe