車中泊車およびオフグリッドシステムでの生活において、乾電池型のニッケル水素電池は乾電池使用の低電力家電を長期的に運用できる重要なシステムとなる。マンガン・アルカリ乾電池は使い捨てだがニッケル水素の充電池は図のようにUSB経由でソーラーバッテリーにより半永久的に運用が可能である。いかにキモのシステムの1つとなるかその有用性が理解できると思う。
しかも、ニッケル水素電池はリチウムイオン電池による運用よりはるかに安全、耐久性がある。リチウムイオン電池はBMSによる回路制御がないと運用できず、長期使用ではBMSの回路劣化や故障によってバッテリー自体が全く使用できなくなる。この点を知らずリチウムイオンバッテリーシステムに依存、傾倒することは生存性の上で危険である。
■本システムのメリット
(1)ニッケル水素電池は充電器以外は通常の乾電池と同じ運用ができるので電池ごとの故障・劣化のリスク分散が可能。
(2)コストが安く入手しやすい。
(3)充電時の爆発などの危険性がリチウムイオンに比較して圧倒的に少ない。
(4)乾電池使用の家電のほとんどを動作させることができ使い勝手がいい。
(5)低電力で充電、使用できるためソーラーバッテリーの能力が低くても運用できる。
■推奨USB充電器
現在テストの結果、推奨できる機種。
一度に4本、単3、単4いずれも混在で同時に充電できる。USBミニ、USB-Cの2つの系統で使用できる。安全機構も備えており、充電池の劣化チェック、自動停止、過充電保護などがあるため放置状態でも安心して使用できる。充電状態もインジケーターで視覚的に確認できる点がいい。
前回のBonaiの機種も使いやすかったが耐久性3年がメドという検証結果が出たので本機種についても3年の耐用年数と考えて使用するといいだろう。予備機も含めて複数台もつといい。
■推奨ニッケル水素充電池
現状、こちらで検証して「今のところ問題なし」の電池。
(1)EBLの単4、800mAh
EBLは中国製だが中国製の問題点は「容量表示はほぼウソ」「耐久性は期待できない」「高容量製品は発熱や破損リスクがある」ということである。そのため、わざと低用量のこなれたレベルの製品にダウングレードして装備している。これは安全性を重視したためである。
やたらオーバースペックを要求して「発熱」「発火」「爆発」事故を起こすものは手持ちにしたくない。
(2)ROWA 単3、単4
いちおう日本の中小企業となっているが、実質は中国製輸入品らしい。ただ、今のところは安定、安心できる使用で採用している。
■ニッケル水素電池のローリングストックサイクル
検証の結果ダイソーのReVOLTESについては4年使用できた。そのため、中国製にせよニッケル水素充電池についてはローリングストックサイクルとして最長4年間はとれると考えている。